目次
今回はJstream様との連携を記念して、博展グループ会社の株式会社スプラシア代表の中島が、オンラインイベント徹底活用の最前線を語ります!
スピーカー紹介
現状把握と課題の整理
昨年のコロナ禍から始まりましたオンラインイベントに対するムーブメントはもはや一般化し、実施経験から得られた具体的なメリットや課題を踏まえてあるべき形と新たなコミュニケーションスタイルを構築すべきフェーズに入っていると弊社は考えております。
2020年のオンラインイベントの施策実施結果につきまして、グループ会社である博展の方でお客様にヒアリングを行っておりますので、その一部をここからご紹介したいと思います。
オンラインイベント開催後に他社様が感じたポイント
これら3つのヒアリングの内容からどの企業様も口々に、リアルとデジタルの用途に合わせた使い分けの重要性について語っていらっしゃいました。
このように今後のイベントにおいては、「リアル」と「オンライン」どちらか片方のみでは語れない領域に入っているということが言えると思います。
イベントの変遷と今後の見込み
昨年(2020年)のコロナ禍以降リアルイベント主体のプロモーションからオンラインイベント主体に変化しました。我々は予測として、1年程度でこのリアルイベントが復調していくと考えていましたが、それに反して事態が長期化しております。
そんな中でも2021年7月頃から徐々にリアルイベントも復調し始めてきておりますが。復調したイベントはオンラインとオフラインの併催、つまりハイブリッドイベントという実施形態が今増えてきているという状態なっております。
ではこれが来年にかけてどのように変化していくのか。
我々はこのままハイブリットイベントの幅が増えていくというような予想をしております。
直近の対策と具体的な対応
現状このコロナ禍でオフラインイベントの会場に来る方々は感染症対策をしてまででも足を運ぶわけですから当然、具体的な課題を持っている可能性がとても高いです。
しかしながら、絶対的に来場者数は少ないので、コロナの前と比べて規模感を同等以上にしてしまうと空間を持て余してしまうと考えています。
よって、オフライン側の取るべき手段は、「小さな規模でこれまでよりも多くの開催数を取っていく」という対策だと考えております。つまりオフラインイベントにおいては「マイクロイベント化」がキーワードになると考えております。
逆にオンライン側はこれまでと大きく変わらず、「検討層の参加者をより多く集める工夫」や「集めた参加者の満足度を上げられるような企画」を実施することで滞在時間や再訪数を上げて、得られるデータを充実化させ、商談数に繋げていくこと、それこそが今後必要になっていくと考えております。つまり、「参加者満足度を起点とした体験価値の向上」がキーワードになると考えております。これらの2つのキーワードを活用し、うまく連携していくことがこれからのイベントの対応においては必要と考えております。
ハイブリットイベントの実施スタイル
ハイブリッドイベントの中身を実施のスタイルは無限に存在します。その中で考え方の1つとして弊社では配分を決めることで企画が運びやすいと考えております。
ANDスタイル・・・オフラインイベント強め、オンラインイベント弱めの組み合わせ様式
TOスタイル・・・オンライン・オフラインイベントを同等に扱う様式、
FORスタイル・・・オンラインイベント強めで、オンラインイベントのためにオフラインイベントを開催するという様式
こういった3つのアイデアをお客様に現在ご提案差し上げている状態であります。
(ホワイトハイブリッドイベント開催に合わせたオフライン・オンラインの最適な配分やコンテンツアイデアを解説したホワイトペーパーを公開しております)
オンラインイベントの体験価値追及
オンラインイベントにフォーカスした際、体験価値を上げる為の企画を考えるポイントを、落とし穴と一緒に整理させて頂きました。
展示ブースの再現に意味はない
昨年(2020年)挙って、空間の再現に意識が高く「リアルなブースをWEB上でどういう風に再現するか」という点に非常に注力されたプラットフォームが流行っていました。ですが、
参加者がその手法に飽きてしまい今年に入ってほとんど目にしません。大切なのは、参加者の理解をサポートしてあげることでありそのために必要なストーリー性を持ったデザインをユーザーに提供することであると思っております。
VR化自体にも意味はない
例えばVRのゴーグルをかけて過度な没入感というものを参加者に提供するよりも偶発的なデザインを提供することであったり、あるいはリコメンド、回遊性を高めるラリー、そういったWEB上での体験を促進するフックをどんどん入れていく方がお客様にとって有意義であり大切なことだと考えております。
かといってただのサイトになっては意味がない
しっかりとログを残せる機能を持っておくことで、リアルイベント同様にオンラインイベントでも会期中にしっかりと運営を行うことが大切と考えております。
スプラシアが提供する3つのアイデア
先ほどの3つのポイントに対して弊社が現在お客様に提供しております具体的な機能やアイデアをご紹介していきたいと思います。
ユーザー満足度が高い、“ストーリー”を意識したデザイン
イベントごとに主催者の意図や参加者の目的といったものが違いますので、デザインは一つとして同じものがございません。また弊社はデザインだけでは無く機能面のカスタマイズさせて頂いて提供しております。
データとして参加者の平均滞在率というものがオンラインイベント上で2時間を切るというものがあります。そのためコンテンツを網羅的に体験いただくためには、初めに「全景」いわゆる、全体のマップ的なものを参加者に見せておくことで「先にはこれもあるな、これもあるな」という予測を立てていただくことが滞在率の向上にも繋がっていくと思います。
リコメンドやラリーなど、“体験”を促進するフック
オンラインイベントはリアルと比較して「偶発的な出会いを創出するのがオンラインでは難しい」という話をよく耳にしましたが、弊社ではリコメンド機能を利用することによって対応しております。参加者のプロファイル情報を元に興味があるであろう商品を表示したり、コンテンツを閲覧する度に、関連商品を表示するなど、いくつかのロジックを持ったリコメンド機能の実装をすることが我々のプラットフォームでは可能となっております。
また、デジタルの価値をフル活用して、参加者ごとに求めている情報の提供を個別化することも可能となっております。参加者のステータスに合った内容を出し分けして表示することでミスマッチを防いだり、ユーザーの満足度を上げることが出来ると考えております。
「ログ」をしっかり確保し、営業活動、つまり“運営”を実施する
多くのオンラインイベントは、マーケティングアクティビティと位置付けられまして、「マーケ主導で実施がなされて会期が終わるとマーケから営業へのパスワークが走る」というのが一般的だと思っております。ですが、リアルイベントのようにオンラインイベントでも会期中から営業の方が巻きこんで運営を行うことが 成功のカギだと考えており、その方法により大きな成功を手にされている企業様は少なくないと思います。
EXPOLINEが保有する機能を使えば、参加者がログインすると担当の営業に通知届きます。その通知を確認した営業の方が自身のお客様向けにチャットを送ることが出来ます。故に会期中にお客様とオンライン上で会話や商談することが可能という形になります。非常に成果としては結びつきやすくなっていくと考えています。
他の例として、会期中に営業マンが参加者と面談をしながら、オンラインイベントのプラットフォームを画面共有して一緒にその中身を体験するといった使い方で、成功されている企業様もございます。
つまりこれは、もはや非常にオフラインに近いアプローチが成立しており、オンラインイベントとオフラインイベントの境目をいい意味で溶かしたものと言えるのではないのかなと思っております。
「EXPOLINE」と「Equipmedia」との連携
ログのデータにつきましては、「いつ誰が何を」というものは当然必要になってくると考えておりますが、これに加えて「どの程度」という点が、データとしても出来れば取りたいものであると思っております。
そして、当社のEXPOLINEでは配信方法によって、「どの程度」に値する部分のログの取得が困難なケースが存在しておりましたが、この度Jstream様の保有する動画配信ツール「Equipmedia」との連携によって、これが配信の方法に左右されず、重要なログを詳細に獲得できるといった機能が成立しました。
まとめ
・オンラインイベントが一般化し次に来るのはハイブリッドイベントである。
・オンライン・オフラインの組み合わせ次第では様々なイベントが企画可能で、
オフライン側では直近はマイクロイベント化、オンライン側では体験価値の向上といったものがキーワードになる。
・オンラインイベントの体験価値を上げる為には、「ストーリーを意識したデザイン」「体験を促進するフック」「ログ情報の取得としっかりと運営する」の3つのポイントが需要。