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ハイブリッド型のイベントで利用されるツールはオンライン、オフライン両者の参加者に対しての重要な接点となります。必要な機能は非常に多岐にわたる為、1つのツールでカバー出来ない事も多く、様々なシステムの組み合わせで実現する事もしばしば。
本ブログでは、ハイブリッドイベントに必要なコアツールである「イベントプラットフォーム」の機能面を利用シーンと合わせて解説をしてまいります。
ハイブリッドイベントとは
従来型のイベントのほとんどの開催形式がオフライン型であり、実際に会場を借りてお客様をその場に招き、製品を展示し、講演を行うというスタイルでした。
これが新型コロナウイルス拡大に伴い、オフライン型のイベント開催が出来なくなった結果、オンラインイベントが爆発的に普及しました。講演を中心に行うウェビナーや、出展社を集め開催するオンライン展示会、学会や、インナーイベントも各社が工夫を凝らしオンラインで実施されました。
緊急事態宣言が解け、外出の規制もなくなる中で、オフラインイベントが感染予防を徹底した上で徐々に開催されるようになってきましたが、オンラインイベントでの情報収集の簡便さや、まだまだ外出に対するリスクを懸念しオフラインイベントへの参加者は以前のようには行きません。
そこで、主催社は、オフラインイベントと合わせてオンラインイベントも実施し、オフラインのみでは充足出来ない来場者数をオンラインでカバーするといった動きをされるようになってきました。
こういった形で、オンラインとオフラインを同じイベントの傘の下で実施することをハイブリッドイベントといい、その開催方法は、様々な組み合わせ方で各主催者が工夫を凝らしています。
ハイブリッドイベントの企画案
ツールを選定する上で、自社が行いたいハイブリッドイベントの企画を行う必要があります。
これ無しでは、ツールを選択出来ないと言っても過言ではありません。
ハイブリッドイベントの企画は、オンラインとオフラインの組み合わせパターンをどちらに軸足を置くのかで整理するとわかりやすいです。
オフライン重視型(Offline and Online)
OFF:ON = 70:30
従来型の体験・コミュニケーションを重視したオフラインイベントに加え、これまでよりオンライン上の情報や動画コンテンツ等を拡充するパターンです。
オフライン重視型(Offline to Online)
OFF:ON = 50:50
イベント会場からのライブ配信など、オンラインとの連携を強化。加えて、オンライン上で展開する動画等をオフラインコンテンツを活用して制作するパターンです。
オフライン重視型(Offline for Online)
OFF:ON = 30:70
メインプラットフォームはオンライン。オンライン上での情報提供やコミュニケーション促進のためのコンテンツを、オフラインを活用して制作するパターンです。
ここまでご紹介したハイブリッドイベントの開催形式は、こちらのホワイトペーパーにより詳しい説明を書いていますので是非ご覧ください。
ここからはこれらハイブリッドイベントの様々な開催形式に合わせて必要となるツールに求められる機能をご紹介してまいります。
ハイブリッドイベントに必要なツールとは
ハイブリッドイベントのプラットフォームは当然、イベントの会期前から利用され、会期後も参加とのインターフェースとして働きます。
ここからはイベントの会期前、会期中、会期後とフローでご紹介をします。
会期前に必要な機能
実は会期前の工程が一番ややこしく、そしてとても重要なパートです。
参加者はイベントの魅力を多くはWEB上に設置されたランディングページで知り、イベントへの参加を決めます。参加意思を持った参加者は同じくWEB上に設置されたイベント登録フォームから自分のプロフィール情報を入力します。
オンライン/オフラインの参加切り分け
まず最初の課題が、オンライン参加者とオフライン参加者をどのようなフローで切り分けるか?です。
その方法は様々ですが、例えば、参加者自身にWEB上の登録フォームで選択させたり、営業がオフラインに招きたいお客様を選定し、招待状を事前に配布し会場にお持ち頂いたり、あるいは有料化を行い価格を変えたりとイベントの開催目的に沿って様々な企画が可能です。
弊社が保有するプラットフォームのデモサイトではWEB上で参加者が自身の都合に合わせて選択できるような形式をとっております。
こう言った、オンとオフの事前登録の切り分けはプラットフォームによって可能な方法が決まっているケースも多く存在しますので、確認が必要です。
残念なケースとしては、参加者がオンラインもオフラインも参加したい場合、両方に登録を行う必要が出てきてしまうと手間が大きく参加のモチベーションが下がり離脱されてしまう可能性もあります。
講演の在庫管理
次に重要になってくるのが、オンラインイベントでは参加人数のキャパが無いか、合ったとしても非常に大きな数値であり無視できるという場合が多いですが、オフラインイベントでの会場のキャパはきちんと管理しなければ、せっかく来て頂いた方々を待たせる、もしくは立ち見などを強いることになってしまいます。
ホテルのバンケットや、展示会場を使ってイベントを実施する際、多くの場合は、複数の部屋を使って、同時開催で講演を行うことが多いですが、部屋毎に違う収容キャパを、事前登録の時点で在庫管理しなければならない。というのはプラットフォームに求められる機能としては必須です。
気の利いたプラットフォームであれば、在庫数に応じて「まもなく満席」や「満席」「キャンセル待ち」と言った表記を自動に行う事もできます。
集客がうまく行っている講演は大部屋へ、上手く行っていない講演は小部屋へ移動したり、講演のタイトルや講演者の役職などを変更する可能性も多々出てきますのでそう言った変更が柔軟に出来ることもプラットフォームには求められます。
メール配信
参加者がイベントの参加登録をフォーム上で完了させると自動的に完了メールを配信したいところです。
無料のフォームツールなどを利用すると、これが実装されていないケースが多くあります。
配信するメールの文面には、イベントの概要はもちろん、自身が登録した講演のリスト、会場やオンラインサイトへのアクセス情報も記載していきます。
また、会期が近くなってきた際にはリマインドメールを参加登録者に対して配信することで歩留まりを上げることができます。
こう言った自由なメール配信機能がプラットフォームには備わっている必要があります。
マイページ管理
登録を完了し、メールを受け取った参加者は大抵、メールに記載されているURLからマイページへアクセスします。
ここでは、イベントの当日までに自身のプロフィールを編集したり、お気に入りセッションの変更を行ったりと、イベントの当日までにイベントの歩き方を自身で計画してもらうことで、イベントの機会を最大化できます。
生憎、予定が入ってしまい、講演参加をキャンセルする必要が出てきたとしても自身でキャンセルが出来ることでわざわざ事務局へ連絡する必要もなく、キャンセル待ちの方に機会を提供することにもつながります。
参加証の発行
マイページ上で最も大事な機能はオフライン会場の受付に持参することで会場に入ることができる参加証を表示・印刷できる。ということです。これがなければ、参加証を事前に物理的に発送するなどの手間やコストが発生してしまいます。
来場者からは当日の参加方法についての問い合わせが多く発生しますので、わかりやすく参加証の印刷箇所やフローを示しておく必要があります。
WEB上から印刷できる受講票は大抵A4サイズを前提とします。なぜならば他のサイズではオフィスでの印刷に向かないからです。これを2つ折ることで会場で配布するネームパスに入る大きさになります。
参加証には参加者が事前に登録した講演のタイトルや時間が記載されていると、当日これを首から下げて会場を歩く参加者にとってわかりやすいガイドとなります。
これを実現するには、マイページで参加者が編集した内容をリアルタイムで参加証に反映するような仕組みをプラットフォームは有する必要があります。
ここまでが、イベントの会期前の工程となります。次に、会期中に必要な機能について解説をいたします。
会期中に必要な機能
受付管理とリアルタイムログ取得
前述した参加証をお持ちになった参加者は受付にまず訪れます。
受付では、スタッフがいくつかのレーンを作りこれに対応をするか、最近では無人の受付を作ることもしばしばあります。
ここで実施するのは、参加証に印字されたQRコードやバーコードを読み取るということです。名刺をお預かりする場合もあります。これによってプラットフォームには来場の履歴が蓄積され、リアルタイムでログを確認することができます。
費用を抑えたい場合は、参加証を受付で回収する事で来場の有無のみを管理します。この場合はリアルタイムでのログ把握は難しくなります。
気を付けたいのは、参加証をお忘れになる方や、代理でイベントに来られる方などの対応も検討しておく必要があるということです。
来場通知機能
弊社では便利機能として良くオーダーされる来場通知という機能をプラットフォームに有しています。これは、特定の参加者が来場するとリーダーでの参加証読み取りをトリガーにして担当の営業にメール通知を行う。という機能です。
これにより、自分の担当のお客様が来場したことを把握し、受付に向かうことでお客様をお出迎えすることできます。
もちろん、オンラインにおいてもログインをフックに通知を飛ばすなど、応用が可能な便利機能です。
最後に、会期後に必要な機能の解説をいたします。
会期後に必要な機能
アーカイブ配信
いわゆる本番会期はBtoBイベントでは1日から4日間程度ということが多いですが、これが終った後、ハイブリッドイベントにおいてはアーカイブ配信を行うことも有効です。
ハイブリッド配信においては本番会期中に実施した講演をオンデマンド動画としていつでもご覧頂ける状態として、当日時間の都合などで参加できなかった講演も視聴頂くことでき、イベントの機会を最大化することができます。
もちろん、事前から会期、アーカイブに至るまで、全て来場者の行動はデータベースにまとめて格納されることで、見込顧客の行動を可視化し営業の効率を上げることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
オンライン、オフライン、どちらか片方であればこれまで準備したことがある。という方は多いかと思いますが、既存のツールを利用しながら、足らない部分のみ機能を限定して調査すれば手配は楽かもしれません。
しかしながら、オンラインとオフラインで2回同じような登録をしなければならないなど、参加者に対して手間をかけてしまうと、離脱も増え、成果が薄くなってしまいます。
バラバラのツールを利用するにしてもAPI連携でシステムを繋げることにより参加者にとっても主催者のデータ管理の観点でも快適な構成を実現したいものです。
ハイブリッドイベントを効率的に管理できるツール
EXPOLINE
スプラシアが保有するイベントプラットフォーム「EXPOLINE」は、オンライン、オフラインの両立を効率よく果たせるハイブリッドイベントに適応したイベントツールです。
これひとつで本記事で紹介した必要な条件はもちろん、お客様がイベントで果たしたい目的に合わせて柔軟にカスタマイズ、また企画から参入、当日の運営も含めてサポートをいたします。
まずは御社の状況やイベントの開催概要をお聞かせください。