【BtoB企業向け】50000タイトル以上の動画制作実績を誇るプロが伝授! オンラインイベントでの動画コンテンツ勝ちパターンとは!!

今回は50,000タイトル以上の実績を誇る、動画制作のプロである株式会社ヒューマンセントリックス様(以下HCX)を特別ゲストにお迎えし、スプラシア(以下SP)代表中島とオンラインイベントにおける動画コンテンツの企画方法から業界別の勝ちパターンをお伝えいたします!

スピーカー紹介

コロナ禍によりオンラインイベントが急増

中島(SP):
最近徐々にリアルの場を再開する話も出てきている中で、コロナ禍の前と去年の1番のピーク時、また最近で
クライアント様から委託される案件がどのように変化しているか教えてください。

岡澤(HCX):
まずコロナの前は、製品やサービス紹介の動画撮影・制作がずっと軸にありました。
加えて、セミナーをオンライン化したいという話も一定数いただいており、実はコロナ関係なくそういった案件は発生していました。

あとはインタビューもとても多く、実際に会って会話を伴うような撮影を行うことが多かったというのがコロナ前ですね。コロナウイルスの感染が拡大する中で一番危惧したのは、人同士の接触と会話を控えなければならないことでした。

一気に案件が無くなってしまうのではという危機感はあったのですが、世の中的に完全にオンラインにシフトし、フィジカルなイベントが全てオンラインに切り替わったため、担当する案件もいわゆる配信やオンデマンドと言われるものが一気に増えました。

中島(SP):
昔からオンラインセミナー等の制作に取り組んでいたため、
その割合が増えただけで、特に方向転換をされたというわけではないんですね。

岡澤(HCX):
そうですね。会社としてはもともと配信やライブ配信、オンライン上でのコンテンツにも取り組んでいましたが比率はそこまで多くなかったです。
ただ、今ではそれが完全にオンラインが圧倒的に多い状態になっています。

実際の件数で言うと、コロナ前と比べライブだけで190%アップ、売り上げで言うと1200%アップ。オンデマンドは元々やっていたことを踏まえても、件数は400%アップ、売り上げも600%アップしました。

コロナピーク時はマックスで1日7・8現場オンライン配信を行うこともありましたね。
これはあくまで当社の話なので、業界全体で考えたらもっと一気に切り替わったと思います。

中島(SP):
直近はいかがですか?

岡澤(HCX):
私は営業とマーケティング両方を見ているということもあって、上記のような急激な案件増加には危機感をもっていました。あくまでもバブルのような一時的な案件増加であって、ずっとは続かないのではないかと、、

結果としては、現状においても案件の引き合いは継続して多くいただいている状況です。また、インタビューのような実際の現場で行う撮影の仕事も戻ってきているためベースにオンラインがあり、そこに元の案件が戻ってきている形でいい流れに乗れていると感じています。

動画コンテンツの勝ちパターンは業界ごとに違う?!

中島(SP):
ここからは今回のセミナーのテーマである、オンラインイベントでの動画コンテンツ勝ちパターンについて伺わせてください。

一口に勝ちパターンと言っても言い切れない部分があると思いますので、今回は業界別に語っていただきたいと思います。
御社として実績が多いIT製造業金融、その他の業種に対してもいくつか勝ちパターンを伺いたいのですが、まずはITからお願いします。

IT企業は「短めの尺」が肝

岡澤(HCX):
まず前提として、IT系に関しては、「紹介する」「伝える」といった文化が強いです。どの業種も紙の資料での説明は昔から当然ありますが、動画を活用するという点では比較的進んでいる業種かと思います。

その中で動画の用途として今多いのが、カスタマーサクセスです。お客様に継続利用してもらうためのマニュアルの作成やよくあるお問い合わせの動画化などがすごく増えています。

そこで重要になってくるのが「動画の尺」なんです。

動画の良さというのは、見たいところを自分で選択できるのが一つのポイントです。そこで私たちは、動画の尺を短くしましょうという提案をします。

紙のマニュアルは絶対にあるので、最終的に全部チェックするのは紙でいいかなと思っていて。要点を絞って短く、例えば30秒の動画をシリーズものにしてみたり、紹介する機能を1個に絞った動画を複数並べてみたりと、一つあたりの動画の尺を短くユーザーが自分で知りたい情報を選択できるような動画がおすすめです。

中島(SP):
それはITに限らずでしょうか。

岡澤(HCX):
例えば製造業においても教育や情報共有のためにマニュアル動画が増えてきていますが、同じことが言えます。
一方で、ITではadobeのソフトやDaVinciと言われるような動画編集のソフトが一般化し、マニュアル作成の内製化が進んでいるというのも聞いてます。

ただ、内製化するためのスタッフを雇える会社はいいですが、大体がマーケティングと並行したり違う業務と一緒にやる形が多いので、作る時間や労力を考えるとなかなか割に合わないというところで私たちのような会社にご依頼を頂くケースがすごく増えていますね。

お客様自身での撮影が多い製造業は「画の明るさと音」に注意

中島(SP):
次は製造業について伺いたいと思います。

岡澤(HCX):
製造業はITなどに比べると、オンライン化のスピード感は少し遅い業種かなと思っています。
ただ、機械が大きくて運べないといったケースも多いので、そういうものを動画で説明を行い導入を決定するタイミングで実機を送る、といった流れがありますね。

あとは製造業の場合拠点が日本全国や海外にあるというケースも多いので、社長メッセージの配信や新サービスの情報共有、海外スタッフへの教育用途での動画活用なども多くなっています。

また、海外に拠点があったりすると今は特に動きが取りにくいので、そういう場合に配信を行ったり、現地スタッフの説明動画を制作して教育用途に活かすこともあります。

中島(SP):
拠点が多いとなると移動が制限されている今のご時世では、現地にいるお客様自身に撮影を行っていただくケースもあるのでしょうか?

岡澤(HCX):
そうですね。お客さんご自身に撮影を行っていただき、その映像を編集することも多くあります。
そこで重要になってくるのが「画の明るさや音」です。これについては、事前にマニュアルを渡して準備いただくようにしています。

音関連と明るさ関連は業務用の機材レベルで言っても違いが出るものですし、パソコンの内蔵のマイクやカメラだとどうしても音質は悪くなってしまいますね。こういう機材を揃えてくださいといった指示はお出しするようにしています。

実は機材として意外とiPhoneが優秀だったりするんですよ。バックアップの用途としてiPhoneを置いておくのも一つの方法です。

金融業界は「長尺でしっかり説明」が決め手

中島(SP):
最後に金融業界についてお願いします。

岡澤(HCX):
金融は情報をとにかく早く伝えることが目的とされる業種なので、スピード感を重視されます。ただ、それ以上に情報の「正確さ」が重要な業種でもあります。

金融は商材を説明するときにタブレットを使ったり、サイト上でご紹介をすることが多いんですよね。これまでお話をしたITや製造業においては動画を短く作るほうがいいとお伝えしたのですが、金融においては「しっかり内容を伝える」ということが大事で、商材の特性上リスクも含めて伝えることが必要になるため無理に短くせずに「長尺でしっかり説明をする」動画にすることが多いです。

中島(SP):
内容の充実具合や分かりやすさとは別の観点で、長いコンテンツをお客さんに飽きずに見ていただく工夫やアイディアはありますか?

帆刈(HCX):
一つの策として、細分化することが挙げられると思います。
例えばチャプターをつけることで動画の内訳を可視化したり、ユーザーが見たい部分にすぐに飛べるようしたりといった工夫は実際に取り入れています。

動画制作の失敗は動画の目的と時間の設定にアリ!


中島(SP):
ここまで業界別の動画の種類についてお話を伺いましたが、勝ちパターンを定義するにあたって負けを定義することも1つの方法かと考えています。
御社が経験した撮影や配信が上手くいかなかった時というのはどんなことが原因でしたか?

岡澤(HCX):
1つは目的が明確でないときです。とりあえず作るとか予算があるから作るとか、そういう話って実は結構あって。確認していくと使い方が定まっていないといったケースは多くあります。

特にBtoBの場合というのは最終的に売り上げを上げるために動画を作るので、作ったら見てもらわなければいけないし、使ってもらわないといけないですよね。

どういう導線で動画コンテンツにまでたどり着いてもらうのかを事前に決めた上で設計しなければ、ユーザーに見てもらうことはできません。
目的を明確にしないまま作ってしまうのが、1番の負けパターンだと思います。いかに活用するかが大事ですね。

帆刈(HCX):
あとは、特別な業種を除いて、尺感が長いことも負けパターンの一つだと思います。
動画一つ取ってもそうですし、ライブもそうなのですが、そのままを見せたいという気持ちやあれもこれも詰め込みたいという気持ちがお客様側としてはあると思いますが、そこは剪定してまとめていくことの方が重要だと思っています。

岡澤(HCX):
お客さんに2分でやりましょうとご提案し、実際にお客さんにベースを準備していただくと大体3分か4分くらいの長さのものが上がってくるんですよね。

一度、会社の紹介動画で5分のものと10分のものを実際のお客さんに見てもらい、どちらが印象に残ったかを聞いたことがあるのですが、印象は変わらずだったんです。それなら短い方がいいですよね。

金融のように全部を伝えなければならない内容は長くても良いと思うのですが、伝えるべきポイントだけを絞って、あとはサイトの文字情報と上手くリンクさせることがすごく大事だと思います。

中島(SP):
なるほど。コンテンツを作る側の人間も長くならないように一生懸命考えますが、短くする方法って難しいですよね。

岡澤(HCX):
その辺は結構ドライにばさっと切ってしまいます。なので、優先順位を決めてもらうしかないんですよね。
競合製品とか競合サービスと比べての優位性だったり、強みを出すことが必要かと思うので、そういった話はお客さんと毎回するようにしています。

あとは、私たちは主体者じゃないので第三者の視点でこういう方が刺さるのではないか、といった話をしながら最終的に絞っていくような形にしています。

コンテンツの中身についても、例えばポイントも3つぐらいにまとめてください、ですとか営業レベルで提案していますね。情報が多すぎてもユーザーは覚えられないので、絞って伝えるということが本当に重要かなと思います。

中島(SP):
ありがとうございます。
動画を作るシーンでの負けパターンをお話いただいたかと思いますが、配信時の負けパターンは何かありますか?

帆刈(HCX):
ライブと疑似ライブのすみわけの判断がしっかりとついていない時ですね。
何でもかんでもリアルで見せればいいというものでもなく、正確な情報や適切な表現というのをきちんとコンテンツとしてまとめた上で流すのが、正解なのではないかと思います。

中島(SP):
去年は配信=ライブを正当化する潮流がありましたよね。

岡澤(HCX):
オリンピックみたいにリアルタイムに情報を伝えるべきものはライブであるべきだと思います。
ただ、商材とかサービスとかそういう企業系のものというのは、そこまでタイムリーな情報って必要ないと思うんです。

例えば製品発表日に流す等の目的があればいいですが、そうではなく特別な理由がない時にライブを採択する必要は特に感じないですね。

リアルタイムで視聴者とやり取りをしたいという話であれば、収録は事前に行い配信時に登壇者がチャットで対応することもできますし、ライブ配信はリスクも高いのであまりおすすめしていないです。

帆刈(HCX):
あと私がもったいないなと思うのが、一回配信をして終わってしまうパターンが非常に多いことですね。
載せる場所が変われば多少表現も変えなければならないので、そのままライブ配信した動画を使えるかと言ったらそうではない場合も多いかなという印象があります。

中島(SP):
場所に応じてコンテンツを変えていかなければならないのですね。

帆刈(HCX):
先ほどお話した尺感についても、正確に情報を伝えるべき内容なら長くても良いですが、別場所で広告的に使うのであれば短くしたものの方が良かったり。

文字の大きさも場所に応じて変えなければなりません。例えばyoutuberの方が作る動画とかを見ると分かると思いますが、文字が結構大きいんですね。あれはスマホで見るからなんです。YouTubeを使う際には小さく字幕を入れると見えないので、大きめで短く作る必要があります。逆にwebの場合は、PCやタブレットが前提になるので文字が多少長かったり小さくても大丈夫です。

こういったことを踏まえると、とりあえず配信したものを転用して載せるといった行為ユーザーに使いにくいという印象を与えてしまうことになります。

広範囲へのアプローチならオンラインを採択すべし!

中島(SP):
今後御社の仕事がどう変わるのか、あるいはお客さんからのオーダーがこう変わるのではないかという推察はありますか?

帆刈(HCX):
それで言うと変わらないと思っていて、まだオンラインが主流の潮流が続くと思います。
果たしてハイブリッドも今後増えるのかどうか、という印象を私は持っています。

岡澤(HCX):
オンラインでいいのではないか、という空気感は割とある気がします。
オンラインだと伝わらないこともあると感じますが、やはり便利は便利ですし、時間と場所を超えられるといった面で言うと沢山の人にアプローチをする際にはオンラインが向いていると思います。

最終的な決断や選択時には対面も必要だと思いますが、とりあえず広げて獲得していくという動きであればオンラインの方が適しているのではと感じる部分があります。

ウェビナーは背景によって視聴者からの印象を変えられる!


中島(SP):
今回このウェビナーではクロマキーを用いていますが、クロマキーも2Dや3D、あるいは実写で行ったりアタックをつけたりなど、その種類は様々ですよね。
BtoBにおけるウェビナー背景の勝ちパターンはあるのでしょうか?

岡澤(HCX):
恐らく背景はコストや工数をかけていることを伝える要素で、背景によって最終的な何かが変わることは正直そんなにないと思いますね。

ですが、リッチ感や心地よさ、安心して見ていられる感覚は与えられると思います。例えばテレビのニュース番組とかだとやはり背景まで作りこまれていますし、細かい部分までしっかりやっているという印象を与えられるかが大事だとは思います。

動画コンテンツは5分~15分が最適解だった!

中島(SP):
「セミナーの動画のコンテンツの尺はどれくらいが最適なのか」というご質問をお客さんから頂くことが多いのですが、御社が考える基準があれば教えてください。

岡澤(HCX):
当社がオンラインセミナーを撮るときは、特別な業界を除いて基本5分から15分で割り切って短くしようとしています。
フィジカルのイベントだったりセミナーの場合、自身は座っていて講師の方がお話している状態のため退出するのが難しいですが、オンラインだとボタンひとつで退出できますし、集中力が持たないんですよね。

色んな誘惑や仕事も当然あるでしょうし、持って10分15分かなというのが肌感覚的にもお客さんと話をしていてもあります。

今までフィジカルで60分のセミナーをやっていたケースでも、60分そのままオンラインで流すというケースは減ってきていて、大体どこの会社も30分とか40分位に1つのコンテンツをまとめていただいて配信をするパターンが今は多いと思います。30分のショートセミナーと40.45分くらいのロングのセミナー、というのが圧倒的に多いですね。

中島(SP):
プロダクトアウトの型のコンテンツとか、プレゼンテーションみたいなものはどんどん短くなっているんですね。
逆にパネルディスカッションとかだと、講演者の温度が上がってきたタイミングで終わってしまうのではと思ったのですがいかがでしょうか。

岡澤(HCX):
パネルは比較的長いというか、あまり変わってないですね。その分スイッチングで映像を切り替えたりして視聴者を飽きさせないような工夫をしています。

帆刈(HCX):
私が一度経験した事例で面白いものがあって、コンテンツ自体はセッションが15分ぐらいでかなり短いのですが、もう1つ別にセッションのコンテンツがあるんです。

それがオフショットコンテンツのようなポジションで、主催者から講演者に「今回のポイントはどこでしたか?」や「やってみてどうでしたか?」といったインタビューをするんですね。

それを見た上で本セッションを見るとポイントがどこにあるのかが分かるので、1本あたりのコンテンツ自体は短く、でも分かりやすいといった工夫がなされていました。

中島(SP):
予習コンテンツのように見どころを先に紹介するというのは面白い工夫ですね。
長くなるのであれば、分割してユーザーに選択して頂くといった形も勝ちパターンの1つでしょうか。

岡澤(HCX):
そうですね。やはりそういう風に絞るですとか、ユーザーに選択させるというところは潮流になってきているかなと思いますね。

最後に

帆刈(HCX):
今後もオンラインが主流の環境は続いていくと思いますが、その中でツールや手段というのも沢山出てくると思います。

そういったものに我々も最前線で触れていくべきだと思いますし、そこの1番最適な選択肢を提供できるような形を続けたいと考えております。

中島(SP):
ありがとうございます。
今回は株式会社ヒューマンセントリックス様をお招きしてハイパーイベントクラブをお届けして参りました。
皆様、どうもありがとうございました!


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