目次
イベントプラットフォームは、イベントを効率的に開催できる機能が備わった専用ツールです。ツールにはさまざまなものがありますが、多くの場合、開催前の集客から当日の受付、閉会後のデータ分析まで対応しています。本記事ではイベントプラットフォームとは何か、具体的な機能、導入するメリットと注意点、選定方法を解説します。後半ではイベントプラットフォームを活用した事例もご紹介しているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
イベントプラットフォームとは?
イベントプラットフォームとは、イベントにまつわる業務を効率化できるツールのことです。以下のようなイベントで利用されるケースが多いです。
● 展示会や商談会
● セミナー
● 交流イベント
● 学会
● カンファレンス
● ラウンドテーブル
● 体験型イベント
イベントプラットフォームの機能・できること
多くのイベントプラットフォームには、イベントの開催準備中から開催当日、開催後まで、運営業務を効率化する機能が備わっています。実際にどのような機能が搭載されているのか、どれぐらいの範囲のことができるのかはプラットフォームによって異なるため、自社の目的に適したものを選ぶことが重要です。リアルイベントで活用できる機能に加え、オンラインイベントでも役立つ機能を搭載したツールや、リアルとオンラインを掛け合わせたハイブリッドイベントに対応しているツールもあります。
ここでは主にリアルイベントにおいて、それぞれの段階で役立つ主な機能を解説します。
イベント開催前
イベントを開催するには、開催前から告知や参加者予約などさまざまな業務が生じます。イベントプラットフォームの以下の機能により、開催前の準備段階から業務の円滑化が可能です。
● 参加登録、予約変更、面談予約
● 有料チケット決済
● LP制作、出展者ページ制作
● イベント管理
● 参加者管理
● MAツール連携
● メール配信
イベント開催当日
イベント開催当日もさまざまな対応が必要です。イベントプラットフォームの業務を効率化できる機能やコミュニケーションをサポートする機能により、結果として参加者の満足度を高められるでしょう。イベント開催当日に役立つ機能には、以下のようなものが挙げられます。
● 来場者受付
● 商談ブースの出展者・参加者マッチング
● ライブ配信(動画配信プラットフォーム連携)
● コミュニケーション(チャット、問い合わせ)
イベント開催後
イベント開催後はイベントプラットフォームによって参加者データを分析し、そのデータをマーケティングなどに活用することが可能です。リアルタイムデータを集められる他、行動ログのCSVダウンロードができるツールもあります。イベント開催後に役立つ機能には、以下のようなものがあります。
● アンケート
● メール配信
● 参加者データ分析(参加者情報・ログエクスポート)
イベントプラットフォーム導入のメリットと注意点
イベントプラットフォームを導入するとさまざまなメリットが得られますが、一方で注意しておきたい点も存在します。具体的な3つのメリットと、2つの注意点をご紹介します。
【メリット1】イベントに関する業務を一元化できる
先述したイベントプラットフォームの機能を活用すると、イベントに関する業務を一元化でき、それぞれの業務効率アップにつながります。
業務別に異なるツールを使用している場合、登録されたデータの互換性がなく、各情報をつなぎ合わせる作業が必要になるでしょう。例えば有料チケット決済機能と来場者受付機能がひも付いていなければ、受付時にまずは来場者の決済状況を確認し、それとは別のツールで受付を行わなければなりません。こういった作業は時間や手間がかかるだけでなく、人為的なミスの原因となる可能性もあります。
参加者の個人情報漏えいを防ぐという意味でも、一つのプラットフォーム内で業務を一元化できることは有用です。
【メリット2】運営やフォローアップがスムーズに行える
イベント運営は大規模になればなるほど業務が増え、情報の管理も煩雑になりがちです。イベントプラットフォーム上で業務を管理すると、各関係者にとってタスクや数値の把握が容易になり、運営そのものや開催後の来場者へのフォローアップを着実に実行できます。
先述した決済機能や受付機能が充実したツールなら、来場者が集中した時間帯の混雑緩和や、一人ひとりの受付時間の短縮にもつながるでしょう。有料チケット決済機能などをうまく活用すれば、当日の参加率を上げる効果も期待できます。
さらにはメール配信機能を利用することで、イベント開催前のリマインドメールや開催後のサンクスメールを自動送信でき、効率的に参加者とのつながりを持つことが可能です。
【メリット3】収集した情報をマーケティングに生かせる
分析機能が充実しているイベントプラットフォームを利用すると、当日の参加率や参加者ごとの行動データといった情報を把握できるようになります。分析によって得た情報は、今後の企業活動に生かせるでしょう。
例えば分析機能の一つとして参加者のスコアリングができるイベントプラットフォームなら、各情報を点数化し、それぞれに対してどのようなフォローをすべきかまで明確にできます。分析によって作成したセグメントごとに、次回のイベントのお知らせや新製品の案内などのメールを送信するのもおすすめです。
もちろん、イベント全体の改善点の洗い出しにも役立ちます。得られた情報を元により効率的な運営方法や顧客体験を向上させる方法を検討することで、次回のイベントをより良いものにできるはずです。
【注意点1】導入には一定の手間や予算が必要
導入したイベントプラットフォームをきちんと活用するためには、導入後に一定の時間をかけて用途に合った設定を行う必要があります。マニュアルや研修によって、操作方法などを関係者全員へ周知しておくことも大切です。ある程度の手間がかかることを想定し、必要な人員や時間を確保しておいてください。
また多くの場合、イベントプラットフォームの導入には初期費用や利用料、運用費用が発生します。無料のものもありますが、一定期間しか利用できなかったり利用できる機能が限定されていたりするケースが多いです。費用対効果を検討した上で、かけられる予算を決めておくと良いです。
【注意点2】システムの不具合やセキュリティの問題が起こるリスクがゼロではない
イベントプラットフォームはシステムを介して情報のやり取りや整理を行うため、システムに不具合が起きてしまった場合、予定通りにイベントを行えなかったり参加者の不満につながったりする可能性があります。イベント当日に停電などで万が一システムが使えなくなってしまうような状況も想定し、事前に対応方法を決めておくと安心です。
また不正アクセスやウィルス感染への十分な対策が行われていなければ、セキュリティ面での問題が起きる可能性もあるでしょう。参加者の個人情報などを扱うイベントプラットフォームにおいて、セキュリティ対策は重要な課題です。ツールを利用する関係者に対し、情報の取り扱いに関する注意点を周知徹底しておくことも大切です。
イベントプラットフォームの選び方のコツ
続いて、イベントプラットフォームを選ぶ際のコツを4つご紹介します。
イベント業務効率化に役立つ機能が備わっているか
イベントプラットフォームを導入する際、まずは自社のイベント業務効率化のために必要な機能を洗い出し、検討しているツールにそれらの機能が備わっているか確認しましょう。基本機能の他にオプション機能で追加できたり、個別にカスタマイズできたりするものもあります。
なお万が一のトラブルに迅速に対応するためには、テクニカルサポート体制が整ったイベントプラットフォームを選ぶのがおすすめです。
イベント関係者や参加者にとって使いやすいか
イベントプラットフォームは主催者だけでなく、出展者や参加者も利用するツールです。導入の際はデモ画面などを参照し、双方の操作性を確認しておいてください。
参加者にとって使いにくいツールはイベントの満足度低下にもつながります。ツールに慣れていない参加者が直観的に使えたり、専用アプリではなくWebから直接利用できたりすると良いです。
また主催者が管理者画面で必要なデータにすぐにアクセスできること、外部サービスと連携しやすいことなども大切です。イベント当日に安定して利用できるよう、現地での通信状況や想定される利用者の数も考慮しましょう。
セキュリティ対策は十分か
導入するイベントプラットフォームを選ぶ際は、不正アクセスやウィルス感染などへの対策がしっかりと取られているかどうかを確認しましょう。関係者の役割に応じて、利用できる機能に制限をかけられるツールや、管理権限を調整できるツールを選ぶのもおすすめです。また海外からの出展者や参加者がいる場合、世界的な法律や基準で見たセキュリティレベルをクリアしているかどうかもポイントです。
同業界での導入実績があるか
検討しているイベントプラットフォームについて、同業種や近しい業界での導入実績が豊富であれば、自社に必要な機能も備わっている可能性が高いです。製品ページには業界別の活用方法や導入事例が掲載されていることも多いので、導入に至った背景や悩みや課題、導入の結果どのような改善、メリットがあったか等のリアルな現場の声が聞けます。より自社にあったサービスを導入の判断材料になるため、是非参考にしてみましょう。
ちなみに弊社が提供しているイベントプラットフォームサービス「EXPOLINE」では、イベント業務一元化の実現と、イベント運営やフォローアップなど業界特有のノウハウを蓄積しておりますので、ぜひ一度ご検討ください。
EXPOLINE事例紹介
さきほど「イベントプラットフォームの選び方のコツ」でご紹介した、重要なポイントに着目し開発した弊社サービス「EXPOLINE」での事例を2つ紹介します。
イベントの”やりたい”がすべて叶う「EXPOLINE(エキスポライン)」は、さまざまな企業様に選ばれているイベントプラットフォームです。
EXPOLINEではリアルイベントの開催と同時に遠方対応やアーカイブ目的のため、オンラインとの併設も対応しております。そのようなハイブリットでの事例も豊富にありますのでご紹介します。
今まで100社以上の企業様にご利用いただき、導入イベント数は500件を突破しています。
Sansan株式会社様
Sansan株式会社が主催の「出会い」と「つながり」をテーマとしたハイブリッドイベント「Eight Networking EXPO2023」にて、EXPOLINEを活用いただきました。ご利用いただいたのは以下のサイト機能です。
● 参加登録
● 参加者の行動ログ取得(リアル/オンライン)
● 外部データベースとの連携
● 訪問オファー機能
● ブース訪問予約機能
● 出展社別管理サイト
● 講演座席予約機能
また本イベントでは登録フォーム、マイページ、オンライン視聴サイトの構築、受付含む各所来場管理を、EXPOLINEを提供するスプラシアが対応しました。
▼インタビュー詳細はこちら
株式会社博展様
株式会社博展様による、国内最大規模のサステナビリティに関するハイブリッド型カンファレンス「サステナブル・ブランド国際会議2022横浜」にて、EXPOLINEを活用いただきました。ご利用いただいたのは以下のサイト機能です。
● セッションの事前登録
● オンラインイベントへの参加登録
● 複数のクーポンコード設定
● 有料チケットの決済機能
● 会場での受付管理(バーコード 端末)
● ログ管理機能
● メール配信
● 講演者情報の流し込み機能(CMS)
● 出展社情報の流し込み機能(CMS)
● WordPress連携による講演情報のリアルタイム編集 など
2日間で4500名以上の参加者が集まり、過去最大規模のイベントとなりました。
▼インタビュー詳細はこちら
イベントプラットフォームは自社に適したものを導入しよう
EXPOLINEでは、リアルイベントはもちろんオンライン、ハイブリッドまであらゆるイベントを一元管理できます。イベントプラットフォームの導入でお悩みのご担当者さまは、ぜひEXPOLINEの活用をご検討ください。
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